発表論文に合わせて論文雑誌の表紙デザイン、プレスリリース、解説動画を制作
nature structural & molecular biology May 2013 Volume 20 No 5に、女性の細胞特有のX染色体の不活性化の仕組みを解明した論文の掲載が決まったことを受けて雑誌の表紙とプレスリリースとウェブサイトの解説ページと動画のご依頼をいただきました。
性別決定に関わるX染色体とY染色体を1本ずつ持つと男性に、X染色体を2本を持つと女性になります。この女性の細胞の中では、遺伝子の働きを調整するためにX染色体の不活性化（2本あるX染色体のうち1本を働かなくさせるメカニズム）が起きています。この現象は、三毛猫にはメスしかいないと関係していて、三毛模様はX染色体の不活性化によって作られています。
そこで、研究室の皆様と相談を重ね、「三毛猫」をモチーフにして、細胞膜を円い座布団で、「染色体の1本が働いている様子」を伸びて転がっている猫で、「もう一本の染色体が折りたたまれて働かなくなっている様子」を丸くなって眠っている猫で表現しました。日本の研究成果であることも伝えようと「和」をイメージした浮世絵風のタッチで仕上げました。
During early development, one of the two female X chromosomes forms a compact, silent nuclear compartment. Obuse and colleagues now provide new insights into the condensation mechanisms. Artwork by Yuka Naraki shows two calico cats, whose tortoiseshell-like color is a typical phenotype of X inactivation, representing compact inactive and decondensed active X. pp 566–573
